子育てのヒント~コーチング~

子どもに毎日怒っちゃうお母さん(お父さん)、イライラしちゃうお母さん(お父さん)こそ、コーチングはおすすめです

行動編

行動編

このエントリーをはてなブックマークに追加

よく効く7つの決めワザ

コミュニケーションの手法や、考え方、心構えの中から、子育ての現場で役立つ決めワザをお教えしましょう。

スキルといっても難しい技術がいるわけではありません。

コツがあるとすれば、とにかくやってみること。

使ってみることです。

最初はぎこちなかったり、うまくいかなかったりするかもしれませんが、繰り返していくうちに自然とできるようになります。

その頃には、子どもにも大きな変化が現れているでしょう。

気に入った決めワザをいくつか、心のポケットに入れておいてください。

そして、子どもがだだをこねたり、言うことを聞かなかったり、イライラしたり、爆発しそうになった時はポケットから取り出し、思い出して実行してみてください。

決めワザ1 気持ちを受け止める

子育てコーチングの最大のツボ、それは「子どもの気持ちを受け止めること」に尽きると思います。

心理学やカウンセリングの用語でいうと「承認」ですが、要は子どもが投げかけてくるさまざまなメッセージ(言葉、行動、表情など)をキャッチすることです。

子どもがボールを投げてくれたら、どんなボールもまずすっぽり受け止める。

そして「キャッチしたよ」と伝える。

バッターになって打ち返すのではありません。

よそ見したり無視したりするものでもありません。

これさえできていれば、親が少々厳しかろうが、甘かろうが、いいかげんだろうが子どもは安心して育つことができると思います。

反対に、受け止めることができていないのに、どんどん働きかけたり、押しつけたり、コントロールしようとしたりするのは、例え子どものためによかれと思ったことでも逆効果ではないでしょうか。

受け止めること。

よく見て、よく聞いて、気持ちを分かってあげてそれをきちんと伝えることは、スキルというよりも子どもに対して常に意識していたいという、“心構え”かもしれません。

「気持ちを受け止める」のは「子どもの言うとおりにすること」では決してありません。

「学校に行きたくない」と言ったからといって、「そうか。じゃ、行かなくていいわよ」と賛同するわけではないのです。

どんな事情があったかはまだ分からないけど、とりあえず「行きたくない」という子どもの気持ちを「あなたは今、学校に行きたくない気持ちなのね」「お母さんお父さん)はそのことを分かっているよ」と伝えてみましょう。

スーパーで「お菓子買って~!」と泣く子に対して、「分かった、分かった。買ってあげる」と甘やかすのではなく、「何言ってるの!」「そんなこと言わないっ!!」と頭ごなしに否定するのでもなく、「そっか、お菓子が欲しいんだね」と子どもの気持ちを汲んであげるのが「承認」です。

その後、お菓子を買ってあげるのか、買わないのかは別問題で考えていきましょう。

決めワザ2 子どもの話を聞く

子どもの気持ちを受け止めるためには、「よく見ること」と並んで「よく聞くこと」が大切になってきます。

意識して、心を込めてしっかり聞き取ること。

しかし、これもまたなかなかできるものではありません。

ここでのポイントは、「しっかり聞いているよ」ということをどれだけ相手に伝えられるのかと言うことです。

どれだけ子どもに「しっかり話を聞いてくれている!」と思ってもらえるかの問題です。

いくらあなたが「しっかり話を聞いているつもり」でも、子どもがそう感じていなければ、それは「聞いていない」のと同じです。

自分の話をしっかり聞いてもらえないつらさ、歯がゆさ、空しさなど、身に覚えがあるでしょう。

それは伝えたいのは必ずしも話の内容だけではないからです。

特に子どもが相手なら、子どもはきっと「こんなことがあった。私はああした、こうした」という事実以上に「だからとても楽しかった(悔しくて泣きそうだった)」という思いを分かって欲しいのだと思います。

話の内容をしっかり聞いて、さらにその思いまで分かってくれる、共感してくれる……。

自分と一緒に喜んだり悲しんだりしてくれる。

それこそが子育てコーチングにおける最高の“聞き上手”です。

具体的には「用事をしている手を止める」「子どもの目を見る」「『うんうん』と頷いて聞く」「話を途中で遮って、評価したりアドバイスしたりしない」などがポイントです。

文字だけならシンプルで簡単そうですが、実際に1日中こんな対応をしようと思っても到底無理です。

できれば1日で10分でも20分でも「傾聴タイム」を作りたいものです。

できることから始めてみる。

それが大きな変化の第1歩です。

決めワザ3 オウム返し

子ども相手に限らず、話をじっくり聞こうと思っても、つい話を遮って途中で批判したり、アドバイスしたりしてしまうことがあります。

親というものは、子どもが何か話すとそれについて何か内容があることを返さないとならないと思い込む傾向があるようです。

それで詰問になったり、批判になったり、ひどい時には「だいたいあんたは、いつもいつも……」とお説教になったり。

そんな時に役立つのが「リフレイン(繰り返すこと)」です。

「お母さん、今日幼稚園でこんなことがあったの」と言えば、「そう、そんなことがあったの」「○○ちゃんって、いつも変なこと言って、みんなを笑わせるの」と言えば、「○○ちゃんって、いつもみんなを笑わせてるの」ただ単に内容を繰り返したり、語尾を繰り返したりするだけで、子どもは「話をしっかり聞いてもらっている」と感じてくれます。

大人も同じです。

聞いてもらっていると感じると、人は安心して喋ることができます。

子どもが否定的な言葉を口にした時は、どうリフレインして受け止めたらいいでしょうか?

「私なんて、もうダメだ」「○○のバカ! 大嫌いっ!!」などというマイナスの言葉に対してよくやりがちなのが、「そんなこと言わないの。あなたならできるわよ」「バカなんて言わないの! お友達でしょ」と励ましたり、お説教したりすることでしょう。

しかし、子どもの立場に立ってみると、ようやく口にした「私なんてダムだ」という言葉も、不安や悔しい気持ちも全て否定されているように感じませんか。

やはり、まずは「そうか、そんな風に思っているのね」、あるいは気持ちを推し量って「自信をなくしちゃったのね」「不安なんだ……」と、クッションのように受け止めてあげてください。励ますのはその後です。

怒っている子どもの気持ちも同じように、「○○ちゃんのこと、そんなに怒っているのね」と、怒りを受け止めてあげてください。

マイナスの感情は認めてもらえると、それだけで小さくなります。

逆に「そんなことで怒らない!」といった風に押さえつけられたり、否定されたりすると増幅してしまうのです。

マイナスの感情を受け止めること。

特に怒りの感情は受け止めるのが難しいですが、子どもが何かに怒っていたらトライしてみてください。

「怒りを否定すると返って大きくなるけど、受け止めると小さくなる」ことが実感することでしょう。

決めワザ4 私を主語にして伝える

コミュニケーションのやり取りの中でも、「キャッチすること」は大切なことですが、今度は反対に親の側から何かを伝えたい時のコツです。

例えば朝「早く起きなさい!」から始まって、「何時だと思ってるの!? 早く寝なさい!!」まで。

子どもにかける言葉のほとんどが「○○しなさい!」「早くしろ!」「○○しちゃダメ!」などの指示や命令ばかり、なんてことはありませんか?

さらに「あなたは○○ね」「あなたは○○なんだから」というような批評や評価の言葉がけも、つい多くなりがち。

これは、コミュニケーションというより一方的な押しつけや決めつけです。

これでは子どもは「だってだってぇ!!」と反抗し、お互い爆発してしまいます。

そこで、「あなたは?」という「あなた」を主語としたメッセージを「私」を主語にしたメッセージに変えてみましょう。

「お母さんは嬉しい(悲しい)」「お父さん、困っちゃうな(助かるな)」「お母さん(お父さん)はこうして欲しいな」という風に「私」を主語にして、自分の気持ちをまっすぐメッセージすると、声を大きくして無理やり伝えるよりも、子どもに伝わりやすいのです。

同時に。

「私は、そのことについて本当はどう思っているんだろう」と、あらためて自分の気持ちを考えてみることで、思わぬ発見がある場合があります。

力尽くで押しつけようとする一方的な言葉がけから、相手を理解し共感しようとする“双方向的な”言葉がけへ。

いくら言っても言うことを聞かない時は、「押してもダメなら引いてみる」ことです。

決めワザ5 色眼鏡を外す

人には、たくさんの「考え方の枠(フレーム)」があります。

リフレーミングとは、こうした思い込みの枠を外して組み替えることです。

特に子育てに対しては、「○○であるべき」「こうでなければならない」「うちの子(私)は○○だから」というような、さまざまな思い込みがあるもの。

でも、それらは本当に正しいのでしょうか?

もし、その色眼鏡を外したらどう見えるでしょうか。

例えば、「うちの子が言うことを聞かない」と悩んでいた時、「子どもは親の言うことを聞くものだ(聞くべきだ)」という枠組みを一度外し、「子どもは親の言うことを聞かないものだ」という前提に立ってみるのです。

すると、「どうして言うことを聞かないの!?」ではなく「どうしたら言うことを聞いてくれるだろう」という気持ちになれます。

問題解決に向け、具体的な対策を考えられる状態になるのです。前提を変えることで、子育ての悪循環を良循環に変えることも不可能ではありません。

視点を変えるためには、「自分の今の立場を、相手とチェンジしてみる」というのも効果的です。

つまり、子育てだったら「もし私が子どもの立場だったら」「自分が子どもの時、どうだったか」を考えるのです。

「あなたは子どもの頃、親の言うことを聞いていましたか?」「その時のあなたの気持ちはどうでしたか?」「お母さん(お父さん)は、どんな言い方をしていましたか?」「言うことを聞かなかったとしたら、その理由は?」少しは子どもの気持ちが見えてきませんか?

「親の言うことは本当に正しいのか?」「お母さん(お父さん)が言わないとどうなるのか」「“言うことを聞かせたい”本当の理由はなんなのか」といった問いかけを通して、現状を違った角度から見えることもできるでしょう。

「いくら言ってもダメだ」と嘆く前に、試してみることはたくさんあるはずです。

決めワザ6 問いかけて答えを引き出す

コーチングでは、問いかけることでクライアントの中にある問題を明らかにしたり、本人も気づいていない思いを引き出したりしますが、その時「どうして」という言葉は要注意、という考えをします。

「どうして?」は、えてして非難や問い詰めるニュアンスがあるからです。

「どうしてすぐ叩くの?」と言われて、「それは○○だから」と答える子どもは何人いるでしょうか。

攻撃的な言葉に対して、人は大抵反撃するか逃げるか、諦めるかします。

言い訳したり、「そんなことしてない」と逃げたり、何も言い返せず黙り込んだりするのは、無理のない反応なのです。

上司が怖い顔で「どうしてこんなミスをしたんだ!?」と問いただしてきて、「それは、こうこうという理由で……」と言い返そうものなら、「言い訳するんじゃない!」と返って怒られる。

これでは「理由を明らかにしたい、あなたの考えを聞きたい」というメッセージは伝わりません。

単に「自分の怒りやいらだちをぶつけているだけ」でしょう。

こんな時、コーチングでは「どうしたら、何」を使います。

「ミスをしたのは何が原因だと思う?」「どうしたらミスは防げた?」そこには相手を批判したり、否定したりニュアンスはありません。

「あなたが悪い」という思い込みを除き、対等な立場で、一緒に原因を探そうという姿勢が大事です。

子どもに問いかける時、気をつけたいのは「なるべく時間をかけて、ゆっくり聞くこと」です。

大人でも「早く早く!」とせかされると考えがまとまりません。

心の心を無理やりこじ開けたり、答えを根掘り葉掘り探そうしたりしては、本当の気持ちはかえって隠れてしまいます。

親というのは、自分の予想した答えを用意済みなことが多々あります。

「ね、どうしたの? どうして学校に行きたくないの? 先生に怒られた? それとも誰かにいじめられた? ○○ちゃん? それとも△△ちゃん? どうなの? 違うの?」これではせっかく思いを伝えたくても言い出せません。

そのうえ、子どもの年齢によってはなお予想のつかない答えが返ってくるかもしれません。

先入観を外し、答えを用意せず聞く。

これも意識してみてください。

決めワザ7 時には黙って待つ

「なるべく時間をかけて、ゆっくり聞くこと」に威力を発揮するのが、“沈黙”のスキルです。

ただ黙って待つこと。きっと答えてくれると信じて、子どもが答えを考える間、静かに待ってみるのです。

しかし、これがまた実に難しく、「お母さんはこう思うけど?」「こうしたら、ああしたら」とせかしたり、先走っていったり、答えを押しつけたり……。特に時間的・精神的余裕がないと、黙って待つことは至難の業です。

だからこそ、ここは「コーチになったつもりで」答えを待ってみてください。

とはいえ、怖い顔をして「早くしてよ!」とイライラしながら沈黙するのではありません。

最低でも、ゆっくり3つ数えるくらいは口を挟まないこと。

もともとのんびりペースの子どもなら、なおさらゆっくりじっくり待つことです。

決めワザ番外 答えは子どもが持っている

コーチングには、「答えは必ず相手の中にある」という言葉があります。

コーチはクライアントの中から答えが出てくるはずだと信じて、問いかけ、答えを待ち、また傾聴しながらコーチングを重ねていきます。

そこには相手に対する信頼がなければなりません。

子育てコーチングも同様です。

もちろん、いつも正しい答えが返ってくるとは限りません。

けれども、できる限り子どもの出した答えを大事にしてやりたいと思うのです。

人から与えられた答えと自分で出した答えとでは、本人の達成感や納得の度合いが違います。

くれぐれも子どもの出した答えを否定したり、無視したりしないよう気をつけていただきたいのです。

明らかに間違った答えが出ることもあるはずです。

到底実現できないアイデアであるでしょう。

そこで子ども自身まで否定するのではなく、「そうか、あなたはそう思うんだね」「よく考えたね」と一旦受け止め、「でも、それは○○かもしれないね」「他にいい方法はないかな?」という風に、手助けをしながら一緒に答えを探してみてください。

あくまでも最終決定は子どもにさせるよう、「自分で決めた」と感じられるようにすることがポイントです。

そうすることで納得できるのです。

納得するほどやる気にも繋がり、実現の可能性が大きくなります。

子ども自身が考え出した結論なら、親が押しつけたものよりずっと意味があると思います。


« »

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です